茜唄 (上)

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。
朗々とした唄、琵琶の音が闇夜に響く。
何者かが男に伝える、二十余年の歳月を要して編み上げた物語。
その名は──。
平氏棟梁・平清盛が四男・知盛。
清盛最愛の息子とまで呼ばれた彼だが、幼い頃から病弱で出世は遅かった。
だがそんな彼にも源氏という時代の荒波は容赦なく襲い掛かる。
弟分で「王城一の強弓精兵」と呼ばれた教経と共に否応なく前線に立つ知盛。
没落に向かう平氏を盛り返すことはできるのか。
直木賞作家による、熱き血潮が巡る「真」平家物語!

角川春樹事務所
902円(税込)
2025年5月15日 発売
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P392 文庫判
ISBN 9784758447140


茜唄 (下)

歴史とは、勝者が紡ぐもの。
では、何故『平家物語』は「敗者」の名が冠されているのか?
現代では作者不明の『平家物語』は誰が書き、何を託されたのか──。
平清盛最愛の子・知盛は交戦を続ける源氏を前に、木曽義仲を水島の戦いで破った。
だが、敵には源頼朝、そしてまだ、戦の天才・義経がいる。
知盛はこの苦境に、どう抗っていくのか。
平家全盛から滅亡まで、その最前線で戦い続けた知将が望んだ未来とは。
時代を創った綺羅星の如き者たち、善きも悪きもそのままにそのすべて。

角川春樹事務所
902円(税込)
2025年5月15日 発売
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P440 文庫判
ISBN 9784758447157