<つまり言いかえれば、これはテロの書だ。誰も読んでは――>
3ヶ月前、「男」は仕事辞め、女性と別れ、世界中から失われた蛇信仰のあるこの地へ来た――平家が落ち延びたといわれるこの土地に。そして「この文章」を書いている。誰も読まない「この手記」を。
自分が人ではないと思っていた幼少時代の奇妙な記憶、有志によるQ山の毒蛇狩り、白蛇を祀る神社とその宮司、蛇を求める女、ある議員の死とそれを調べるQ署の刑事、ロー・Kというビジネスマン、そして......Apep。
いま男は、ある目的のために“1人”で動き出す。
河出書房新社
1,760円(税込)
2025年10月30日発売
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P196 四六変形判
ISBN 9784309032313