第173回芥川龍之介賞、直木三十五賞の候補作が発表されました。
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芥川龍之介賞 候補作

グレゴリー・ケズナジャット『トラジェクトリー』
駒田隼也さん『鳥の夢の場合』
向坂くじらさん『踊れ、愛より痛いほうへ』
日比野コレコさん『たえまない光の足し算』


直木三十五賞 候補作


ブレイクショットの軌跡
著/逢坂冬馬
早川書房
2,310円(税込)

自動車期間工の本田昴は、2年11カ月の寮生活最終日、同僚がSUVブレイクショットのボルトを車体内に落とすのを目撃するが。
マネーゲームの狂騒、偽装修理に戸惑う板金工、悪徳不動産会社の陥穽――移り変わっていく所有者たちの多様性と不可解さのドラマ


乱歩と千畝
著/青柳碧人
新潮社
2,420円(税込)

名もなき若者だったが、夢だけはあった。探偵作家と外交官という大それた夢。希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い、それぞれの道へ別れていく…。若き横溝正史や巨頭松岡洋右と出会い、歴史を変え、互いの人生が交差しつつ感動の最終話へ。



嘘と隣人
著/ 芦沢央
文藝春秋
1,760円(税込)

知りたくなかった。あの良い人の“裏の顔”だけは…。ストーカー化した元パートナー、マタハラと痴漢冤罪、技能実習制度と人種差別、SNSでの誹謗中傷・脅し…。リタイアした元刑事の平穏な日常に降りかかる事件の数々。身近な人間の悪意が白日の下に晒された時、捜査権限を失った男・平良正太郎は、事件の向こうに何を見るのか?



踊りつかれて
著/塩田武士
文藝春秋
2,420円(税込)

首相暗殺テロが相次いだあの頃、インターネット上にももう一つの爆弾が落とされていた。ブログに突如書き込まれた【宣戦布告】。
そこでは、SNSで誹謗中傷をくり返す人々の名前や年齢、住所、職場、学校……あらゆる個人情報が晒された。
ひっそりと、音を立てずに爆発したその爆弾は時を経るごとに威力を増し、やがて83人の人生を次々と壊していった。
言葉が異次元の暴力になるこの時代。不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷にあったお笑い芸人・天童ショージは自ら死を選んだ。ほんの少し時を遡れば、伝説の歌姫・奥田美月は週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。
彼らを追いつめたもの、それは――。


Nの逸脱
著/夏木志朋
ポプラ社
1,760円(税込)

何気なく開けてしまった隣人の扉、「フツウ」の奥に隠されていたものは―。爬虫類のペットショップでアルバイトをする金本篤は、売れ残ったフトアゴヒゲトカゲが処分されそうになるのを見て、店長に譲ってくれと頼む。だが、提示された金額はあまりに高額で、「ある男」を強請って金を得ようと一計を案じるのだが…。自ら仕掛けた罠が思いがけぬ結末を呼び込む「場違いな客」など、町の「隣人」たちが繰りひろげる3つの物語。


逃亡者は北へ向かう
著/柚月裕子
新潮社
2,090円(税込)

雪がちらつく3月の東北―。震災直後に殺人を犯してしまった真柴亮。一通の手紙を手に北へ向かう途中、家族とはぐれた子供と出会う。一方、刑事の陣内康介は、津波で娘を失いながらも真柴を追う―。震災の混乱のなか、ふたつの殺人事件が起きた。逃亡する容疑者と追う刑事。ふたりはどこへ辿り着くのか―。