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| 「新たな古典」 |
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'09.07 |
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文芸評論家 池上冬樹 |
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▼スウェーデンの小説というと、ハリウッドでも『笑う警官』が映画化されたマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーの刑事マルティン・ベック・シリーズ有名だが、その連作に匹敵するのが、スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』三部作。『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』(早川書房)が出たけれど、これは『ミレニアム1ドラゴン・タトゥーの女』『ミレニアム2 火と戯れる女?続く三部作完結篇だ。
▼3の解説にも書いたが、ラーソンは三部作でミステリの代表的なジャンル(本格、ハードボイルド、警察小説、サイコ・ホラー、スパイ小説、リーガル・スリラー)をすべて書いた。しかも実にスリリングに! ミステリを知りたければ『ミレニアム』を読めばいい。
▼しかも三部作には資本主義の矛盾、女性の人権、報道の正当性、人身売買といったテーマも盛り込まれている。多様な物語の昂奮と鋭い社会的テーマをもつ現代小説の優れた成果。新たな古典だ。 |
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