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「やまっく」を訪ねて 新鮮一番、山の幸直売所は山菜から活気づく

 

※一部表現・肩書き等に掲載誌発刊時点のものがある場合があります。


 山菜情報の発信基地

 

 山形市村木沢地区内の国道458号線沿いにある山形地方森林組合直売所の「やまっく」は、山菜好きが山に入る前に山菜の出具合を確かめにやってくるほどの〝山の玄人〟が集う所でもある。そこで山と玄人を掛けて「やまっく」の愛称が付いた。平成九年にテント張りの店で営業を開始し、その時初めて売り始めたのが山菜であった。そして春は山菜、秋はキノコ類を主に常時地元の農産物や木工品、薪や炭製品なども販売するようになった。設立当初、県内でも農産物の直売所というのは数少なかった。目の前の国道を往来するドライバーや組合員、地元民の口コミで「やまっく」の名は徐々に広まった。

 「初めは山の所有者である組合員に声掛けし、山で採れたものを持ち寄ってきてもらい売っていました。その後、いろいろな山の製品も取り扱うようになり、同時に客層も広がっていきました。毎年だいたい山菜から始まり、お客さんの活気が店の原動力になっています。」

 と、組合総務課長の渡辺正樹さんは語る。店が山菜の情報発信基地となり、そこに集う客もまた新たな情報を届けていく。「やまっく」は山菜採りにとっても、また山菜料理の好きな人にとっても欠かせない交流の場になっている。

 

 美味しさ、楽しさを伝えたい

 

 客層は五十代から六十代が大半で、農家の人や一般市民など幅広い。従って山菜の種類も複数採り揃えておく必要があるという。担当の総務課主事の武田理裟さんに販売について聞いた。

 「今年から入荷した山菜の名札を並べて店頭に出すようにしました。朝採りの新鮮な山菜をお知らせするためです。店内には生産者が同じでも商品ごとにパッケージを工夫してもらうようにしています。目先を少しでも違えた方が手にして貰えると思います。またクルミ和えのクルミを手間の掛からないように割った形で出したり、商品の並べ方などいろんな工夫をするよう心掛けています。山菜のきどさを味わうと、やっと春が来たんだなぁと感じます。これからも山菜ややまっくのことをもっと若い人にも知ってもらえるように頑張っていきたいと思っています。」

 店の店員をしている小笠原智恵子さんにも話を聞いた。

 「山菜の何が出始めているかここに見に回って来てから山へ行くなんていうお客さんもいます。またお歳で山へ山菜を採りに行けなくなったからというお客さんもいるなど、山菜一つでいろんな出会いや初めて知ることがあってお店って不思議ですね」と、山菜を売る楽しさを語ってくれた。

 

 新鮮であればあるほど…

 

 山菜には畑で採れるものとは違う自然の恵みそのものという魅力がある。山菜特有の香りや苦みは、新鮮であればあるほど美味しく感じられる。組合長の伊藤勝太郎さんは、「それに気づいた県外客はシーズンになると毎年のように買い求めにやって来ます。少ないけれど確実なリピーターになってくれています。地元の人では、食べられるかどうか分からなかった山菜が店に出ていて大丈夫だったことを知ったというお客さんもいます。」と語ってくれた。

 山菜採りは山の森林所有者のことも考え、無断な立ち入りをしないなど節度のある楽しみ方をしてほしいと、渡辺さんと口を揃えて強調した。

 

 隣のそば店もよろしく

 

 十三年前から営業しているそば店では、朝採りの山菜を天ぷらにして出している。取材の日はコシアブラ、コゴミ、ワラビ、竹輪であった。ワラビは灰汁抜きの必要がないほどの高い鮮度のもの。そばは「でわかおり」の二八そばでのど越しよく美味であった。

 

DATE

山形地方森林組合直売所「やまっく」

山形市替所14-2(国道458号線沿い)

TEL: 023-645-8313

 

(出典:『やまがた街角 第81号』2017年6月1日発行)


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